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甘き酸き乳

甘き酸き乳

2022年6月23日

新型コロナの感染もようやく落ち着いてきましたね。思い起こせば新型コロナ感染症が中国で発生したのが2019年末、横浜港の豪華客船で感染者が確認され大騒ぎになったのが2020年2月です。その後の世の中の移り変わりを見ると「今は昔」と言う感じすらしてしまいますね。

さてその当時。未知の感染症に世の中が恐怖のどん底に叩き込まれ、医療従事者すらどうしていいのかわからず右往左往していたその頃。私個人としても魂が萎え切ってしまうような事態に追い込まれていました。

あるものが市場から消えてしまったんです。新型コロナ蔓延とは全く関係なさそうなものなんですが、とにもかくにもその「あるもの」が突然消えてしまったんです。どう言うこっちゃ?

 

その「あるもの」とは。

マミーです。乳酸菌飲料の。

好き嫌いはともかくとして、日本人なら誰もが知っている国民的ドリンクであるマミーがないんです。本当にどこにもなくて、ここは本当に日本なのかとすら思ってしまいました。

私は昔から乳製品が好きなんですよね(注1)。ヨーグルトやチーズも好きですが、なかでも乳酸菌飲料が大好きなんです。カルピスも良い(注2)ですが、幼少時から一貫して私が大好きなのはマミーなんです。

何事にも変え難い深い愉悦のことを「醍醐」の「味」と書いて「醍醐味」と表現しますよね。その「醍醐」は古文献に牛の乳から作ると記されていて、乳酸菌飲料のことだと言われていますが、私はこれはマミーだったに違いないと思っています。カルピスのサラリとした飲み口も捨てがたいですが、「醍醐味」と言う語感からはもっと濃厚なものを想定させますからね。ここはやっぱりマミーかと。

 

その頃は本当に忽然と市場から消えてしまいました。ネットで調べてみてもその理由はよくわかりません。つまり、今現在それがないことはやむを得ないとしても、それが一体いつまでで、いつにになったらまたマミーに出会えるのかが全く見当がつかないんです。これは辛かったです。

そして新型コロナに若干慣れた約半年後、再びドラッグストアでマミーを見つけた時の喜びったら無かったです。砂漠でオアシスを見つけたような感じでした。ペットボトルに進化したカルピスに対して、マミーは昔ながらの紙パック。保存条件がキツイので買い占められないのが残念でした。

 

診療終了後、経営者としてのお仕事を終えて深夜に帰る毎日ですが、帰ってから一杯のマミーを味わう。この甘酸っぱさが人生の醍醐味ですな(^^)

 

♪ 幼な子の 育ちて思う 恋心 老いて今飲む 甘き酸き乳

(大伴ヤキモチ)

 

注1)牛乳そのものは別に好きってほどでもないんですが。

注2)カルピスのテレビCMに出ていた女優さんに、こんな綺麗な人っているのかと幼心に見惚れてしまったのですが、今にして思えば若き日の吉永小百合さんでした。

 

スマホ脳ならぬマミー脳ですね

 

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