ちょっと静岡方面に行く所用がございましたので、少し足を延ばして御前崎まで行ってみました。
先週末の大雪の影響で名古屋市内にはまだちらほらと雪が残っておりましたが、静岡県に入るころには大雪の影響はほとんど感じられず、やはり温暖な地域なのだなあと感心いたしました。遠州灘の海風はさすがの力強さで寒いことは寒かったですが。
御前崎まで足を延ばした目的は幻の魚・クエです。
私がクエと言う魚に初めて出会ったのは、高校生の時に鳥羽水族館の水槽に漂っているのを見た時です。大きな頭にずんぐりした胴体、全身茶色で美しくなく、ほとんど動くこともない大きいだけのでくの坊に見えたのですが、食べるとおいしいよと聞いて「こんなもん食べるんかいな」と驚いたことを覚えています。なんでも白身の高級魚らしいのですが、実際にはほとんど捕れることがなく、しばらく前までは幻の魚だったんだそうです。
しかし最近、御前崎地方で成魚から卵を取りそれを育てて成魚にするという完全養殖が可能となり、比較的身近になったんだそうです。高級魚の完全養殖と言えば近畿大学の研究で商業化に成功した「近大マグロ」が有名ですが、地味~にこんなところでも成功例があったわけです。そうでありながらあまり大々的に吹聴しないところがなんとなく東海地方な感じで、そういったところがまた魅力的です。
さて、鍋と刺身を中心にいただきました。さすがに美味しかったのですが、僕は育ちが安上がりなせいか何を食べてもおいしく頂けるお得な味覚の持ち主で、「おいし~い!(^^)」以上の解説はできそうにありません。そんな私に食べられてしまった不運なクエくんに敬意を表し、我がのぞみクリニックの足跡として文章に残させていただく次第です(^^;
それにしても、静岡は御前崎のクエ、浜松のウナギ、駿河湾のサクラエビ、牧之原のお茶、伊豆のワサビ、森町のトウモロコシ、三ケ日のミカン…とおいしいものばかりですね。良いところです。
帰りはブラブラと下道でゆっくりと帰ってきました。
途中、産直市場でイチゴを見つけ、春を感じました。春を告げるかわいらしい姿の前を素通りすることができず、スタッフへのお土産にひと箱買ってしまいました。
一足早く春を味わう贅沢です(^^)
♪雪いまだ 消えやらねども うちなびく 紅き実は告ぐ 春遠からじ
(大伴ヤキモチ)