3ヶ月ほど前のこと。
まだ春先で、肌寒さも感じるその頃、当院にどどーんと大きな胡蝶蘭の鉢植えがやってきました。子供だったら見上げるほどの大きさで、「おおー」と驚きました。贈ってくださったのは当院の設立時はもちろん、今現在も運営に深く関わってくださっている方(注1)です。9周年でってことで。
胡蝶蘭。
とてもゴージャスなのに色合いが清楚で素敵な花ですよね。イメージ通りと言えばその通りですが、もともとはフィリピンなどの熱帯地方に咲く花で、日本には明治初期に入ってきたんですって。花言葉は「幸福が飛んでくる」なんだそうで、鉢植えなので「根付く」にも繋がり、とても縁起の良い花です。国会議員さんが当選した時なんかに議員宿舎によく飾られてますよね。
とても立派なので内々で楽しむだけではもったいなくて、クリニックにいらっしゃる皆さんにもご覧いただこうと待合にででーんと飾ることにしました。
で。それから約3ヶ月。
若干落ちてしまった花もありますが、全体としてはいまだに綺麗に咲きほこっています。これにはちょっと驚きました。
思い起こせば9年前、当院を開院した時もたくさんの胡蝶蘭を頂きまして、待合とリハビリ室に飾っていたのですが、1つまた1つと花が落ちていき(落ちた花もまたペンダントみたいでかわいいんですが)、こんなに長くは咲いていなかったように記憶してるんです。
「あれ?造花?」と思って手を触れてみましたが、みずみずしくて柔らかくて正真正銘の生花です。「はて…?」と思いつつも、長持ちしてくれる分には願ったり叶ったりですから、あまり深く考えずにただ眺めていたんですが、ある時その謎が解けました。実は数年前に一緒に働いてくださるようになったスタッフが、ガーデニングが趣味なんだそうで、少しずつ水をあげたり根を整えたりと、お仕事の合間を縫って面倒見てくれてたんですね。
私はお花が好きで、クリニックの受付にも毎週生花を飾らせてもらってるんですよね。しかし、お釈迦さまは「花が好きな人は花を摘む、花を愛する人は世話をする」ってなことをおっしゃった(注2)という逸話を思い出し、お釈迦さまに「そういうところやで」と後ろからハリセンでどつかれた感じがしました。
俗に「美魔女」などと言いますが、美しさに限らず、物の価値と言うものはそれ相応の手間をかけないと維持できないと言うことであって、ぽっこり膨らんだ自分の下腹に我と我が身を省みる今日この頃です…はい。
まだまだ人間できてませんねぇ。
面倒を見てくれているスタッフに感謝感謝の五月雨です。
♪ 手入れして 保つこの美に この花に 顧りみるべし 出でし我が腹
注1)カッコいい言い方をすれば「ステークホルダー」ということになりますね。
注2)本当にお釈迦さまが言ったかどうかは定かでないと言う批判もあるんですが、いかにもお釈迦さまが言いそうな感じはしますよね。

これは届いたときの状態ですが、まだ半分以上花が残ってますよ。






