先日、思いっきりビビっちゃった(注1)ことがありまして、その上とんだ散財までしてしまいました。
何かというと、自動車の不調です。
まいっちゃったなーもー。
私は長らく海南病院の脳外科部長並びに脳卒中センター長として活動しておりましたが、その頃からカテーテルという細い管を使った脳の手術(注2)を手伝い合いっこしていた後輩がいまして、今も(水)の午後は手術のお手伝いに行っています。
そんな(水)の午後。いつものように手術のお手伝いに向かおうと車を走らせていたところ、突然…
ポンポンポンポン…
と音が聞こえてきました。
唐突ですが、「ポンポン船」ってご存知ですか?
「焼玉エンジン」という熱した玉の中に燃料を噴射して「ポン」と小さく爆発させ、その力でピストンを動かすという簡単な機構のエンジンの船で、ポンポンポンポンとリズミカルな音を立てるんです。私が子供の頃、生まれ故郷の桑名の漁港では朝な夕なとポンポン音を立てて船が出入りしていたものです。まあ、そんな感じの音です。
何じゃこりゃ?と思い周りを見回すと、ワインなら相当な値段のつきそうなビンテージものの小さな軽自動車が隣を走っていまして、
「おお、昔は焼玉エンジンで車も走らせてたんか!」
と勝手に納得していたのですが、音がポンポンからパンパンに、パンパンからバンバンに変わってきました。
聞き慣れた焼玉エンジンの音にしてはちょっと変なので、おいおい大丈夫か?と横を見ると、ビンテージ軽自動車はどこで曲がったのか既に姿はありません。ということは…音の源は自分の車ということになります。
ええー!とビビりまして、後輩に「遅れる」と電話しカーディーラーに駆け込みました。
診断は。
タイヤのゴムが剥がれ、それが車体に当たって音を立てていたとのこと。思い起こせば数ヶ月前、「そろそろタイヤ換えないとマズイですよー」と言われてたんですが、正規品のあまりの値の高さに閉口し、どこかのカー用品店で買おーと思って忘れてたんですね。すぐに買いに行けば良かったものを、めんどくさいってことで先送り先送りにして、その結果、正規品を定価で買うというバカな話になってしまいました。
老子先生は、君子は「難しい事はそれがまだ易しいうちに手掛け、大きな問題はそれがまだ小さいうちに処理する(図難於其易、為大於其細)」んだよねとおっしゃいましたが、君子への道は遠く険しいですねぇ。
あ、手伝いに行くはずだった手術はですね。
肝となる場面には間に合いまして、無事終わることができました。
が、その日の後輩先生は心なしか無口で、 背中のオーラが熱した焼玉のようにも見えましたな。
ごめんちょm(_ _)m
♪ 思い立つ 日こそ吉日 先送り しては高値の タイヤ買う今日(凶)
注1)「ビビる」という言葉は若者言葉のように思われがちですが、元々は鎧をガタピシ言わせることで、江戸時代から(一説によると平安時代から!)使われている言葉なんですって。
注2)脳血管内手術と言います。それだけで大きな学会がある折り目正しい技術なんですが、できる人がそんなにいないので手伝い合いっこするんです。

新しいタイヤ。高かったです(>_<)






