今年度はGWにだだーっとお休みを頂きましてありがとうございました。今年度から専門学校の講義に行くことになりまして、そのためのお休みでした。
講義のお話を頂いた時には、クリニックでの診療はもちろん、手術のお手伝いとか、リハビリ病院の当直とか、保険の審査とか、お仕事はいっぱいあるので「どーしよーかなー」と思ったのですが、指名して頂けるのは光栄なことですし、何よりも教えることはとても勉強になるのでお引き受けしました。
とは言うものの、授業料を払って学びに来ている方に教えるというのはかなり重いお話で、半年程時間をかけて教科書を熟読し講義用のスライドを作りました。とても勉強にはなりましたが、大変なことは大変でした。
何しろビンボウヒマナシで働いているこの身ですので、講義の日程調整が大変です。土曜日の午後を中心に講義を組んだのですが、それだけでは日程が足りず、GWを利用して集中講義をさせて頂いたと言う訳です。
教えに行く学校は私の住んでいる所から割と近いのですが、歩いて行くと言う距離でもありません。他の先生方も大勢いらっしゃいますので駐車場を考えると自動車というのも憚ります。と言うことで、自転車で行こう!と言うことにしました。
しかしですね。
自転車で行こうにも、ぐうたらぼっちな私は自転車を持っていません。と言うことでまずは自転車の購入からです。
全く知識がありませんから自転車屋さんに言われるがままです。「こんなにするの?」って言うお値段で、ちょっとオーバースペックなものを売りつけられた感はありましたが、まあそこは良しとしましょう。問題は、もはや中年と言うにも薹(とう)の立った私に今更自転車に乗る能力があるのか?と言う点です。試しに乗ってみたところ、最初は度々足をついてしまったのですが、30分もすると普通に乗れるようになりました。運動の記憶は「手続き記憶」と呼ばれ、小脳がその役割を担うとされていますが、小脳の片隅に自転車乗りの記憶がわずかながら残っていた様です。
が、何しろ運動音痴な私です。小林基準では「乗れる」であっても、一般基準では到底「乗れる」とは言えないレベルです。夜間早朝に練習を重ね、ようやくなんとか一般基準でも「乗れる」レベルに到達したかなと思えるようになりました。
さて、そんなこんなで満を持してを待ち構えていた初日。
雨…
私の基本スペックは「雨男」であることを忘れてたんですね。と言うことで、自転車くんは家に置いたまま蛇の目でお使いです。やはり何事も基本を押さえてないとダメですね。
で、肝心の講義はと言うと。
若者のキラキラした瞳は10分ほどで沈没していきました。まあ、医学の講義はどうしても解剖学と生理学から入らざるを得ないですから、仕方ないっていえば仕方ないんですが、ウケない漫才師さんの気分がよく分かって、それはそれで良い経験でした。
五月雨の雨音が切なかったです。
頑張ってスライド作ったんだけどな(>_<)
♪ 若人の 光る瞳の 曇りゆく 我の教えと 五月雨の空に
(大伴ヤキモチ)