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鶴に追われて

鶴に追われて

new 2026年2月23日

先日、衆議院選挙がありましたよね。1年ちょっと前にも選挙がありましたから、「またかー」という気がしないでもないですが、その間に総理大臣が代わってますからね。国民に信を問うのは当たり前と言えば当たり前な気がします。

まさに鶴の一声ですね。

 

再三述べておりますように、私は政治には全く興味がありません(注1)が、何故か選挙速報は大好きで、毎回ワクワクしながら見るんですよね。今回もまたビール片手にお楽しみ…と思ってたんですが、今回は時々頼まれる病院当直に当たってしまい当直室で見る羽目になりました。

この当直。大学院生だった頃から続いてるアルバイトで、かれこれ20年以上になります。

 

唐突ですが、みなさん「学位」ってお分かりになりますか? 

学位とは、ある一定の学問を収めた証明のようなもので、普通に大学を「卒業」すると「学士」の学位になります。「学士」の上に「修士」「博士」という学位があって、これは大学院を「卒業」すると貰えます。まあ、学位なんてあったから何だってものではないんですが、ある一定の学問を収めたと言うことですから名誉なものではあります(逆に言えばそれ以上のものではありません)。

何故「卒業」とカッコ書きしたかと言うと、学位というのは論文を書いて、それが認められないと貰えないんです。ですから、大学や大学院の「卒業」は、授業を受けてテストに通れば時期ともに自動的にやってくるものではなくて、研究して論文を書かないとダメなんです。高校生みたいに年限だけ過ごした場合は「卒業」にならず「満了」となります。ですから、「大学院『卒業』」と書いてあるのに「博士」と書いていないとすれば、「ん~?」という話になります。

 

大学院生の頃はまー大変でした。何が大変かって、生きていくのが大変なんです。大学院生は学生ですからお給料がありません。ですからアルバイトをして食い繋ぐことになります。そんな食うや食わずのある日、ある病院の院長先生から「ウチで当直やらなーい?」と誘っていただいて、それで何とか食い繋げたという訳です。

今となってはアルバイトをしなくても大丈夫な状況ではあるんですが、あの頃の困窮を救ってくれた大恩人である院長先生に「金に困らなくなったから辞めます」とも言いにくく、今に至る訳です。でもまあ、当直室に入る度に泥水を啜って生きていたあの頃が蘇り、「食って寝る」という当たり前のことができるって結構すごいことだと感じる感性を得られたのは良かったと思ってます。研究もなかなか成果が出ないですしね、何度退学しようと思ったことやら(>_<)

 

肝心の選挙速報は。

与党を示す赤マークでみるみるうちに画面が埋め尽くされ、あっという間につまらなくなってしまいました。どっちが勝とうが興味はありませんが、負けて言い訳がましいのは若干美しくなかったような…

 

♪ 一声の 鶴に追われて 右往左往  散りて戻らず 烏(カラス)の群は

 

注1)2022.7.18付「空蝉の」、2024.11.20付「祈る柏手」の項もご参照ください。

 

当直室のテレビ。なかなか点かないのが困りもの。

 

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