急に秋が深まって参りました。衆院選もアメリカ大統領選も終わり、なんとなく世の中が平穏を取り戻したというか、嵐の前の静けさと言うか、微妙な心持ちですね。
再三申し上げておりますように私は政治には全く興味がありません。…と公言したら、ある方から「政治を風刺する短歌を詠むのに興味がないなんてあり得んでしょ」と指摘を受けてしまいました。全く慧眼と言うべきで、私は自らの投票行動も含めて「政治に関わる」と言う点については全く興味がありませんが、人間と言うサルの生態学としては興味深く見ています。アリが巣を作る様子を飽きずに眺めている感覚です。
政治や世の中を風刺する短歌を「狂歌(きょうか)」と言います。短歌と狂歌の線引きは難しいのですが、Wikipediaによると「社会風刺や皮肉、滑稽を盛り込み、五・七・五・七・七の音で構成した諧謔形式の短歌(和歌)」とされています。まあ要するに、読んで笑わえるのが狂歌、しみじみするものが短歌って感じですね。
先日、短歌の会で「列なして 焼かれけるかな 土用丑 鰻は炭火に 人は真夏に」と言う短歌を披露したら、「こんなもん短歌とちゃう。これは狂歌や!」と強いご批判を頂きました。
「芸術」を理解するには精神の「格調」のようなものが必要ですが、やはり私は若干足りないようです(^^;
さて。
今回の衆院選は王者・自民党が強い逆風を浴びながらの選挙で、アメリカ大統領選はトランプ氏の返り咲きなるかと言う話題に事欠かない選挙でしたので狂歌作りを楽しめました。
少し披露しますとね。
・右派の高市氏と左派の石破氏の自民党総裁選について
→♪国思う 芯揺らがずや 自民党 右に左に 綱引き合いて
・選挙での自民党の大敗について
→♪裏金を 積みて揺らぎし 屋台骨 屋根に石載せ 破れけるかな
・右派の野田氏を党首として選挙に勝った立憲民主党について
→♪立憲の 支持は奏でる ピアノの音 右へ行くほど 高くなりけり
・不倫が発覚した国民民主党の党首がお相手とは2度と会わないと言うのを聞いて
→♪甘言で 釣りて都合で 捨て去るは 女子(おなご)の次は 民にあらずや
・アメリカ大統領選の速報でアメリカ全土が共和党の赤に染まっていくのを見て
→♪エリートには 腐海に見ゆや 次々と 赤き大波 広がり行きて
・トランプ氏の圧勝について
→♪ジジ抜きの 残りし札を めくり見れば 掟破りの 笑う赤鬼
嵐は人の世をかき乱しますが、水瓶に水を溜める大事な水源でもあります。どう使うかは人次第でしょうね。
嵐と鋏は使いよう…っと。
♪日の出づる 国の朝日よ 朝焼けよ 先も照れよと 祈る柏手(かしわで)
(大友ヤキモチ)