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夢の人

夢の人

2024年3月17日

先日、ショッキングなニュースに言葉を失いました。スマホを見ながら、「まじ!?」と思わず声が出てしまいました。

漫画家・鳥山明先生の訃報です。これは本当にショックで、過ごして来た青春が崩れ落ちるような気がしてしまいました。

 

少年誌に連載されていた「Dr.スランプ」を読んだのは私が小学生の時で、あのハチャメチャな世界観に衝撃を受けました。私は三重県の出身で母語は関西弁ですので、「ニコちゃん大王」の話す「変な」日本語が名古屋弁であることを知ったのは高校生の時で、大学で名古屋に出て来た時は街中が「ニコちゃん大王」語でびっくりしたものです。

次の連載は鳥山先生の代名詞とも言える「ドラゴンボール」でしたが、天下一武闘会とかスーパーサイヤ人とか、そりゃーもう毎週毎週胸がワクワクしましたね。

しかし。しかしですよ。

私の心を捉えて離さないのは、何と言ってもドラゴンクエストのモンスターたちです。

 

スライムって本来どう言うものかご存知ですか? スライムと言うのは本来はドロドロした粘液性の物体を指す一般名詞で、そこから派生して不定形で沼地などに住む空想上の生物が編み出されました。でも、今や「スライム」と言えば、世界中の人があのかわいらしい栗の実のような形の青い体に丸い目がついた小さいモンスターを思い描くのではないでしょうか? 他にも、すぐに逃げ出す「はぐれメタル」や、力押しの「ゴーレム」、強敵「キラーマシン」など、魅力的なキャラクターが溢れ枚挙にいとまがありません。

ドラゴンクエストと言うゲームの、仲間と協力しつつ経験を積むことで実力を上げ、お金(ゴールド)は武器防具を買える便利なものであったとしてもお金そのものはストーリー展開に関連することはなく、旅の目的は基本的に人助け…と言う人生讃歌とも言える世界観も素晴らしいのですが、やはりあのモンスターたちが居なければ魅力は半減してしまうのではないでしょうか?

 

かつてネット通販でスライムのぬいぐるみとはぐれメタルの文鎮を衝動買いしたものの、誰に見せるわけでもなく空気のような存在として自宅に鎮座していたのですが、鳥山先生の訃報を目の当たりして、自分にとってその存在がいかに大きかったかと言うことを思い出しまして、お仕事を手伝ってもらうことにしました。

 

生きていますと人生辛いことばかりあるように感じてしまいますが、それはフィールドでモンスターに遭遇するようなもの。それをこなせば経験値とゴールドすなわちお給料になるわけでしょ。ある命題を成し遂げて次の面に進めばより強い敵…すなわち苦難に出会うのは当たり前で、それをこなせばさらに大きな経験値が得られるわけです。

 

いつの日か亀仙人のような人生を達観したジジイになりたいものですが、それはもう少し先でいいですね。

せっかく頂いた人生と言うRPGですから、小なりと言えど自分なりの勇者としてもうしばらく歩んでいきたいものです。

 

♪ 去りゆくが 疾(と)きに過ぎずや 夢の人 はぐれメタルの 逃げにあらなくに

(大伴ヤキモチ)

 

はぐれメタル。今のところ逃げ出さずにいてくれています。 

後部座席のスライム1 

リハ室のスライム2

 

 

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