052-443-5533

七年を経て

七年を経て

2021年6月21日

私はこれまで7年ごとに車を乗り換えるペースにしてきたのですが、今年が7年目に当たりますので車を新調することにしました。

 

いろいろと見てみたのですが、なにがすごいって、7年前とは自動車の安全装備がものすごく進化してるんですね! 自動ブレーキやバックモニターはもちろん、死角をカメラで監視したり、車線変更の際に安全確認をしてくれたりと枚挙にいとまがありません。今の車も小さいながら高級車の代名詞として知られるメーカーのもので、安全装備にはそれなりに気を使ったんですが、7年の間に完全に時代遅れになっていました。文字通り隔世の感です。

 

私は外科医ですので、これまでたくさん交通事故を見てきました。で、そこから学んだ教訓は、「交通事故は起こるものだ」ということです。どれほど注意していても、ほんのご近所だけでも、交通事故はある一定の確率で「起こるもの」なんです。

従いまして、安全装備は万全に装着したくなる訳ですが、そうしますとどうしても大ぶりな車になってしまうみたいなんです。これまで私は使い勝手の良さから小ぶりなハッチバックを選んできたんですが、この歳になって大ぶりなハッチバック…すなわちSUVはちょっと若向け過ぎて痛々しい気がします。で、やっぱり紳士はセダンだな!と、その方向で検討をし始めたんですが、なんとなんと、セダンって今どきはあまり無いんですね。ちょっと驚きました。

 

セダンとかクーペとかカブリオレとかの自動車の形を意味する言葉って馬車の形が語源であることが多いんだそうですが、セダンと言う言葉にはさらにその前があって、本来は輿(こし)の意味なんだそうです。なるほどそれならきっちりした殿方が乗る乗り物って感じがしますわね。

日本には古来牛車と言う文化がありましたが、この牛車、唐廂(からびさし)車は摂政関白とか、檳榔毛(びろうげ)車は公卿以上とか、身分による厳しい取り決めがあったんですって。私は機械というものは同じ性能なら小さい方が高性能なはずなのに、何故にして自動車は大きい方がもてはやされるのか?と昔から不思議に思っていたんですが、要するに車というものは身分を象徴するものだと言うことなんでしょうね。逆に言えば、大きい車に乗る人は自分が偉くなった気になれると言うことなのか、まだお若いのに大きい車に乗る方は少し運転が乱暴な傾向を感じますね。大きい車はゆったりと転がして王者の風格を醸し出してこそカッコいいものなんですがね。

 

ともかくも車選びは難航中です。このブログがみなさんの目に届く頃結果がでていると良いのですが。

しかし紳士の乗るべきセダンがこれほどに少ないとは。ちょいワルだの美魔女だのと、年齢より若く見せると言うルッキズムが横行する現代においては、齢なりの魅力を醸す「紳士」と言う生き物は絶滅危惧種ということなんでしょうかね。ちょいワルオヤジなんかより初老の紳士の方が断然カッコエエと思うんですがね〜

 

♪ 胡麻塩の 藻塩となりし 頭振り 車を選りき 七年(ななとせ)を経て

(大伴ヤキモチ)

 

レクサスCT。7年前からの相棒です。

  • 脳神経外科
  • 内科・神経内科
  • 採用情報
  • 脳神経外科のぞみクリニックBLOG