8月も終わりだと言うのに残暑が続きますね。その暑さのお陰なのか新型コロナウイルスの感染は若干下火になった印象ですが、希望的観測すぎますかね。
当院では比較的早期から新型コロナウイルスに対する対策を厳重に行っておりました(注1)が、日本医師会に当院の取り組みを申請して「感染対策実施医療機関」のポスターを頂きましたので早速掲示させていただきました。
当院では、院内に入る際マスクの着用をお願いしておりますが、マスクをお持ちでない方には手作りの簡易マスクをお渡ししています。この簡易マスクは、私がマスクの構造を観察して作り方を考え、スタッフのみんなに手作業で作ってもらっていました。それがある時、なんだか突然クオリティが上がった気がしまして、「おお?」と思っていたんですが、なんとスタッフのお母さまが作り方を改良して作ってくださってるんですって。もー本当に感謝感謝です。やっぱり絆は光るって感じです(注2)。
それにしても暑いですよね。
ウイルスは基本的に遺伝子とそれを覆う殻のみと言うごく単純な構造ですから、遺伝子を破断する性質を持つ紫外線には本質的に弱いはずであって(注3)、とすれば新型コロナ対策としては強い陽射しと暑さが今しばらく続いた方がいいのかも知れませんが、こうも暑い日が続くとたまりませんね。熱中症にはくれぐれもご注意くださいね。
現生人類であるヒト科ヒト属ヒトは20万年ほど前にアフリカで生まれ、その後5万年ほど前にアフリカを出て世界中に広がった(出アフリカ)とされるのですが、とすると灼熱のアフリカ大陸から飛び出したヒトが最初に克服すべき困難は寒さであっただろうと思われますから、ヒトと言う生物は寒さへの対策に関しては鋭敏である一方、暑さに対してはちょっと鈍感であるのかも知れませんね。しかしながら、暑さと言うものが時に命の危機をもたらすことは衆目の一致するところ。現代を生きる人類である我々ははエアコンを適切に使いましょう。それは、体毛の薄いサルである人類が毛皮を纏って寒さを防いだのと同様の所作であって、人類の叡智と言うものだと思いますから。
私は夏生まれの夏男、暑ければ暑いほど元気になる男ですが、さすがに最近はエアコンのお世話になることが多くなってきました。雑草魂も歳を重ねてようやく文明人になったと言うところでしょうかね。
♪ 夏残りて 盛り過ぎれど なほ暑し 斯くぞありたき 我の命も
(大伴ヤキモチ)
(注1)2020.4.6付「絆有れこそ」の項もご参照ください。
(注2)2020.5.20付「人と人」の項もご参照ください。
(注3)しかもコロナウイルスはDNAより格段に脆弱なRNAを遺伝子とするウイルスですからね。