梅雨空が続いております。
私は押しも押されもせぬ雨を呼ぶ男（注1）ですので、このためもあってか雨の日の静かで落ち着いた雰囲気が結構好きなんです。白と黒のツートンカラーの当院も雨に煙るとなんとなくしっとりした感じに見えますね。
思えば当院を開院して早や3年。
何度も何度も設計士と打ち合わせをして建てた建物には色々とこだわりがあります。もちろん一番のこだわりは1.5テスラMRIなのですが、その次にこだわったのはどこかといえば、待合のトイレなんです。どうしても男女を分けたかったし、女子トイレにパウダールームを作りたかったんですよね。
当院でもそうなんですが、医療業界ってほとんどが女性なんですよね。そんな中で長くお仕事をさせていただいてきた私の経験上、女性のお仕事ぶりと言うのは誠に頼りになるものでして、そんな頼もしき女性たちにプライベートスペースでほんの束の間でもくつろいでいただきたくて。
で、たかがクリニックの待合のトイレとしては不釣り合いなほど広くなってしまいました。設計士さんには「えー！？」と言われたんですが、「どーしても！」と押し切りました。だって、男にとってはトイレとは単にトイレですが、女性にとってはトイレとはすなわち化粧室ですから。
そのパウダールームの香炉（注2）が、3年の月日で少し古くなっちゃいましたので、先日新調しました。こだわりのパウダールームに相応しい香炉とは？と、いろいろ物色してみたものの、どうも心に響くものがなく、悶々としておりましたが、ふと、一輪挿しにアロマオイルを入れて香炉として使ったらどうだろう…と思いつきました。で、思いついたらすぐにでもやってみたいのが私と言う者です。早速いくつか候補を上げて、スタッフ全員で投票（注3）を行い、一位を獲得した栄誉ある一輪挿しが新しい香炉としてパウダールームに登場しました。
改めて眺めてみますとかわいくて結構いい感じです。
女性の皆さん、スタッフみんなで選んだ新しいアロマディフューザー、是非ご覧くださいね(^^)
男性の皆さんは…
ごめんなさいデス m(_ _)m
♪ 家守りの 刀自（とじ・注4）癒せかし 久方の 光透けたる 香りほのかに
（大伴ヤキモチ）
（注1）2019.5.8付「黒き潮に」、2019.7.1付「八雲立つ」、2020.3.15付「湯のなお熱し」などの項もご参照下さい。
（注2）本当は枕草子や徒然草みたいに香を焚きしめたかったんですが、安全性の面からリードディフューザーにしています。
（注3）ウチはたいていのことはスタッフによる総選挙で決めるんです。
（注4）刀自（とじ）とは、家を取り仕切る女性のことです。転じて精神的に独立した女性に対する敬称としても使われるようです。
