私が24 年ぶりに弓道を再開してそろそろ2年になります(注1)。
が、まーとにかく的に中りません。
もちろん学生時代だって好不調の波はあって、いつもいつも中ってた訳ではないんですが、それでも羽分け(はわけ:射った本数の半分的中すること)を下回る経験はほとんどありませんでした。私が学生の頃は医学教育もまだのんびりした時代で、5年生の(注2)夏休みまで部活動を行って引退し、その後臨床実習と試験漬けの生活に入るのが通例でしたが、1年間ほとんど練習せずに参加した6年生の夏合宿での百射会(文字通り100本矢を射つ競射会)で100本中60本的中でしたから、弓道というものは、ある程度修練を積めば普通に半分くらいは中るもんでしょ〜くらいに思っておったんですな。
それがまあ、とにかく中らないんです。
私の漆黒の矢(注3)くん達は的さんを傷つけない様に避けて飛ぶ心優しい子たちなのか、あるいは津島錬成館の的にはバリアーでも張ってあるのか…
ところが。
先日唐突に最大瞬間風速が訪れました。
月に一回の競射会であっとびっくり
○○ ○×○○ 6本中5的中
で参加者の中で1番となってしまいました。
何が起こったのか私にもよくわかりません。矢が心を入れ替えたのか、バリアーのスイッチが入っていなかったのか。
まあ何はともあれ中れば素直に嬉しいです。これまでご指導頂いた津島弓道会の方々に感謝感謝です。
なんとかこの調子を維持できると良いんですが、気合と根性ではどうにもならないのが的中競技の難しいところ、競射会が終わればまた的を避けて飛ぶ心優しい矢たちに戻ってしまいました。が、まーそれも良き哉です。
中らない弓道ってのはこんなにストレスなもんだなぁ〜と分かったことは良かったです。学生時代、思うように中らなかった仲間たちもいた訳で(むしろその方が多い)、このストレスに耐えて6年間やり抜いた偉さに気づけたことが弓道を再開して得た最大の収穫です。
格調高き強い心は弱者の中にこそ宿るものなのかもしれませんね。
♪ 若き日を 取り返さんと 弓執りて 遥けき道の まずは一歩ぞ
(大伴ヤキモチ)
(注1)2018.6.3付「四半世紀を」の項もご参照ください。
(注2)ご存知の通り医学部は大学6年間ですが、学ぶべきことが何倍にも増えてますが相変わらず6年間なのが驚くべきところです。人の頭脳は無限大ですね。
(注3)2018.8.19付「光る矢羽は」の項もご参照ください。