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湯のなお熱し

湯のなお熱し

2020年3月15日

唐突ですが、私はお花が好きです。

 

ウルトラ理系脳のクセに、どういう訳だかすごくお花が好きなんです。大学生の頃、大学を卒業したら20年医者をやって資金を貯め、花屋を開きたいと思ってたくらいです。

でも、研修医の頃、職場の机の上に「脳神経外科 小林」と刻印された名札がポンと置かれていたその時(注1)から道を踏み外してしまい、それ以後踏み外したまま全力疾走。ふと気づけば思い描いていた未来とは随分かけ離れた位置に来てしまいました。♪思えば遠くに来たもんだ…(注2)って感じです。

 

花好きな私はどこへ行くにも、「この季節なら〇〇」と花を基点に考える癖があるんですが、先日伊豆へ行く機会がありまして、この季節ならってことで椿を見に行くことにしました。

が。

私が出かけるとなりますと…そう。

雨。それも大雨。カエルでも傘を差しそうな大雨でした。

雨を呼ぶ男として外出先での雨に慣れている私でも出歩くのを躊躇するほどの大雨で、とても椿を見に行く気にはなれず断念しました。

でもまあ、当初の目的が達成できなければさっさと実現可能な目標に変更できるのが外科医の特性です(注3)。伊豆と言えば温泉!と言うことで、温泉に入ってきました。

たまたま行った温泉宿なのですが、なんと源頼朝さんが伊豆にいらっしゃった頃に入った温泉と同じ泉源らしいんです。ちょっと驚きました。

頼朝さんと言えば「いい国(1192)作ろう鎌倉幕府」で有名な天下人ですが、伊豆にいた頃は平家の全盛期で、罪人として扱われていた非常に辛い時期だったはずで、その頃の頼朝さんがこの湯に浸かって何を思ったのかと考えると感慨深いものがありました。

まあ、何はともあれ頼朝さんのような大粒の偉人にも、私のような小粒の凡人にも、出湯は等しく温かいのがありがたいです。

世間は小粒には冷たいですから…

 

ちょっとだけ大粒になった気分になって戻ってきました。

明日も頑張りまーす。

 

♪ 世を忍び 心秘めたる 武士(もののふ)を 熱からしむる 湯のなお熱し

(大伴ヤキモチ)

 

(注1)私が脳神経外科医になった秘話ですが、この話はまた機会がありましたら。

(注2)このフレーズ、武田鉄矢だと思ってる方が多いんですが、本来は中原中也の詩「頑是ない歌」です。

(注3)手術中に計画通りに進まなくなっても、何らかの目的を達成して終わらねばなりませんから、その場その場でアドホック(場当たり的)に計画を練り直すのは外科医として絶対に必要な技能なんです。

 

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