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深見草

深見草

2020年2月16日
今年の冬は暖かいな〜と思っていたら、急に寒くなったり、また急に暖かくなったり変な冬ですね。
先日この冬一番の寒気がやって来たころ、底冷えに朝起きる気になれず布団にくるまってグデグデしていたところ、布団に簀巻きになっている自分の姿から、ふと「富貴でも時節の菰(こも)を着る牡丹(注1)」と言う言葉を思い出しまして、急遽思い立って冬牡丹を見に行ってきました。
 
牡丹といえば大和長谷寺が有名ですが、突然思い立ってのことだけにそこまで行くのは難しく、近場で東区の徳川園です。
私は大学進学のために名古屋に来て以来、ずっと名古屋あるいはその近郊で生きているのですが、何故か徳川園には縁が薄く、今回が初めてでした。
徳川園は名古屋市東区にありますが、名古屋市東区といえばまさに名古屋城下で、現在でも武家屋敷の名残りで漆喰の塀が立ち並ぶウルトラハイソな地区です。下町育ちで現在もザ・雑踏と言える中村区に住む私には完全にアウェーで、街を歩くだけでもなんだかキンチョーしてしまいました。雑然とした中村区を愛する私としては、♪東区の 清きに僕は 居りかねて  街の濁りの 中村恋しき(注2)…と言った感じがしました。
 
徳川園はそんな中にある立派な庭園です。金沢兼六園や岡山後楽園ほど大きくはないものの、静かで良いところでした。龍仙湖と言う池のほとりに牡丹園があり、菰をかぶって美しく咲いていました。菰と言えば、「お菰さん」と言う言葉もあるように貧乏を象徴するものでもありますから、質素な身なりの若者の内側に燃える紅い情熱…って感じがしていい感じだなぁと思いました。
牡丹と言えば、立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花〜と美人の代名詞ですよね。しかしこのフレーズ、牡丹や芍薬はマリリンモンロー的な華やかな美しさであるのに対し、百合の花はオードリーヘップバーン的な清楚な美しさのイメージで、なんだかタイプの違う美人ちゃんのような気がするんですがね…
まあ何にしても、牡丹と言えば百花の王、文句なしに綺麗ですね。日本に入って来たのは平安時代で「深見草」とも呼ばれます。何しろ絵になる花ですから他にもいろんな別名があるそうですよ。
 
庭園内の高級フレンチレストランでは結婚式をやってました。ちょっと寒いけどいい天気でよかったですね。お幸せに〜
 
♪ 寒に耐え 咲くや思いも 深見草 菰の中にぞ 紅く燃えたる
(大伴ヤキモチ)
 
  
(注1)牡丹のもう1つの別名「富貴草」から、菰を着て過ごすような苦労をしてこそ華やかな花が咲くと言う諺です。牡丹の花ほどの美人ちゃんに菰を着るような苦労があるとは思えませんが。
(注2)江戸時代後期、白河公松平定信さんの品行方正謹厳実直すぎる政治に人々の息が詰まり、その前の時代の田沼意次さんの現実的な政治を懐かしんで作った狂歌、♪白河の 清きに魚も すみかねて もとの濁りの 田沼恋しき…の替え歌です。
 
 
 
 
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