先日、脳卒中学会に行ってきました。
今回は春分の日に重なってくれたので診療を気にすることなく参加できてよかったです。1日のみの参加ですので朝イチから聴講しようと思い、前日(水)の午後の休診を利用して前日に移動しました。場所は横浜です。
横浜と言う街は、江戸時代も末になって外国との貿易のために開かれた新しい街であることは有名ですから、今更偉そうにウンチク垂れることもないですが、江戸時代の東海道では神奈川県に川崎、神奈川、保土ヶ谷の宿場町がありました。神奈川といえば富嶽三十六景の1つに「神奈川沖浪裏」という有名な絵(ザッパーンって言う大波の向こうに富士山が見えるヤツです)があるように、相模国(神奈川県の昔の呼び名)と言えば神奈川って感じだったようです。でも今となっては神奈川も保土ヶ谷も大都会である横浜市の区です。もともとは神奈川宿と保土ヶ谷宿の間にある漁村にすぎなかった横浜が、貿易とともに育ち、神奈川も保土ヶ谷も飲み込んで今や神奈川県の代名詞となったことを考えると、人の世の栄枯盛衰を感じます。
世界貿易といえば、アジアの大国中国を抜きにしては語れないのは今も昔も同じなようで、世界中の大きな街には必ずと言っていいほどチャイナタウンがありますが、もちろん横浜にもあります。いわゆる中華街ですね。今回は前日の夜に移動しましたので、この夜を利用して行ってきました。
横浜といえば中華街…ですから、もちろんこれまでも何度も行ったことがあるんですが、中華まんなどの点心の食べ歩きや、中華料理食べ放題などの安い中華料理のある街…と言うイメージで、物珍しくはあっても楽しくて何度も行きたくなる街とは感じたことはありませんでしたが、今回は脳卒中認定ナースの方達との会食の機会があり、せっかくの機会だからと高級中華の店を予約して行ってきました。
いや、実に美味しかったです。本当に美味しかったです。中華街には中華料理店が文字通り林立していますが、その中でお客さんに選ばれて生き残ってきた中華料理とはこう言うものかと、中華街の基礎体力というか基礎「味」力と言ったものを感じました。若い頃には到底そんな高級店に入る経済力はなく見えなかったんですね。新しい世界が広がったような感じがしました。年をとるのも悪いもんじゃありませんね(^^)
翌日は予定通り朝から学会を聴講し、勉強してきました。
でも今回は、大人になってようやく見えた中華街の実力を肌で感じたことの方が嬉しかったです。いくつになっても何事も経験ですね。
また行ってもいいな〜
♪若き日は 知らぬ美味あり 中華街 年経りてこそ 見える世もあれ
(大伴ヤキモチ)